2007.1 [Vol.52]




 
 

 


廃棄物等の海洋への投棄と「ロンドン条約」

 
船舶、海洋施設、航空機からの陸上発生廃棄物の海洋投棄については、投棄による海洋汚染を防止することを目的とする「1972年の廃棄物その他の物の投棄による海洋汚染の防止に関する条約」(一般に「ロンドン条約」と呼ばれています)にて国際的な管理が行われています。
この条約は1972年11月に採択され、1975年8月に国際発効しましたが、わが国は1980年に批准しました(同年11月に国内発効)。
この条約を受けて、国内的には「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」及び「海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律」に基づき措置がとられてきました。

 

ロンドン条約96年議定書

 
ロンドン条約は、1996年に海洋投棄をより厳格に管理するための議定書(96年議定書)を採択しました。96年議定書は海洋投棄を原則禁止とした上で、海洋投棄を検討することができる品目を限定し、これらを海洋投棄する場合にも、投棄以外の方法がないのかどうか、投棄が海洋環境に及ぼす影響はどうか等を検討して、許可を発給することを求めています。
わが国も96年議定書承認のため平成16年5月に海洋汚染防止法の改正を行い、海洋投棄を行う場合には事前に環境影響を評価し、その結果等に基づいて環境大臣が許可を発給する制度を導入しています(平成19年4月1日から施行)。

 

省令改正の内容

 
廃棄物の投棄による海洋汚染の防止を定めたロンドン条約96年議定書を締結するため、廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令の一部を改正した内容は次の通り
[1]「廃火薬類」及び「不燃性一般廃棄物」等について海洋投入処分を禁止することにより、一般廃棄物の海洋投入処分を全面的に禁止するとともに、
[2]「公共下水道等から除去した汚泥」を海洋投入処分を行うことができる産業廃棄物から除外し、「動植物性残さ」及び「家畜ふん尿」についても、他の産業廃棄物と同様、油分及び有害物質についての基準に適合するものに限り、海洋投入処分を認めることとされました。

【内容】
(第1条)
金属等を含む産業廃棄物に係る判定基準を定める省令(昭和48年総理府令第5号)の一部改正
「動植物性残さ」及び「家畜ふん尿」について、含有する有害物質に関する基準が設定されました。
(第2条)
廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令第6条第1項第4号に規定する油分を含む産業廃棄物に係る判定基準を定める省令(昭和51年総理府令第5号)の一部改正
「家畜ふん尿」について、含有する油に関する基準が設定されました。
(第3条)
廃棄物海洋投入処分の許可等に関する省令(平成17年環境省令第28号)の一部改正
廃棄物の排出海域及び排出方法を定めている廃棄物海洋投入処分の許可等に関する省令別表の規定から、海洋投入処分が禁止される廃棄物についての規定が削除されました。

<施行:平成19年4月1日>