2005.9 [Vol.40]



 

 廃棄物犯罪の17年上半期検挙事件数、統計記録を更新【警察庁】


警察庁は平成17年8月18日、17年上半期の廃棄物関係犯罪の検挙事件数(1,847件)、検挙人員数(2,525人・207法人)がそれぞれ平成2年の統計開始以来、上半期の件数としては最多となったと発表しました。
検挙事件の傾向を見ると、産業廃棄物関連の検挙事件数372件(16年比26件増)、一般廃棄物関連の検挙事件数1,475件(16年比308件増)とも、平成2年の統計開始以来最多を記録。また一般廃棄物関連の検挙事件数の中で、特に焼却禁止違反による事件数が223件と、16年実績(104件)の倍以上に大幅増加していたのが特徴的でした。
一方、16年上半期に増加傾向を示していた軽油密造に伴い生じた硫酸ピッチやスラッジの不適正処分に関する検挙事件数は4件と、16年実績(11件)に比べ減少。硫酸ピッチ処理基準が廃棄物処理法施行令の改正内容で定められ、16年10月に施行されたことが功を奏した結果となりました。

【硫酸ピッチ】灯油と重油を混ぜて不正に軽油を精製する際、不純物として生じる強酸性のタール状沈殿物。有害性が強く、健康被害のほか、大気・水質・土壌汚染の原因になる可能性がある。

【スラッジ】硫酸ピッチを取り除いた軽油をさらに精製する際に不純物として出る泥状の沈殿物。強酸性のものは硫酸ピッチと同様の危険性を持つ。

硫酸ピッチやスラッジの不適正処分に関する検挙については、リサイクルホットニュース32号34号もあわせてご覧ください。

 

 主要検挙事例(警察庁提供資料から)

事例1)石油類販売業者らによる硫酸ピッチ不法投棄事件
石油類販売業者らが、平成16年6月、和歌山県内の倒産した建設会社の敷地内において、経由の密造に伴って生じた硫酸ピッチ10キロリットル(ドラム缶50本分)を埋め立てて不法に投棄した。廃棄物処理法及び消防法違反で7人を逮捕。(和歌山)

事例2)自動車解体業者による不法投棄、自動車リサイクル法違反事件
自動車解体業者が平成16年11月から17年1月までの間、沖縄県内に所有する事業所内において、無許可で解体自動車の破砕業を行うと共に、廃タイヤ、廃プラスチック類14.5トンを敷地内に不法投棄。1法人を検挙、3人を逮捕。(沖縄)

事例3)産業廃棄物処理業者らによる大規模な不法投棄等事件
産業廃棄物処分業者らが、平成15年10月から16年12月までの間、愛知県内の所有地において、県内の産業廃棄物中間処理業者らから委託された木くず、廃プラスチック類等約8500トンを不法に投棄。4法人を検挙、18人逮捕。(愛知)

事例4)再三の行政指導を無視した建設廃材等の不法投棄事件
解体業者らが、平成17年5月、再三の行政指導に従わず、栃木県内の所有地に大量の建設廃材等を不法に保管。さらに、これを山林に不法投棄。張り込み中の捜査員が確認し、現行犯逮捕。10人を検挙(うち9人逮捕)。(栃木)