2005.7 [Vol.38]



 16年度下半期の硫酸ピッチ不適正処分量、
 規制効果で上半期より大幅減 【環境省】




環境省は平成16年度下半期に全国で確認された硫酸ピッチの不適正処分についての調査結果をまとめ、17年6月15日に公表しました。
硫酸ピッチは灯油と重油を混ぜて不正に軽油を製造する際に副産物として生じる有害物質で、不法投棄が後を絶たないことが社会問題となっています(参照、リサイクルホットニュースvol.32vol.34)。この硫酸ピッチは健康被害のほか、大気・水質・土壌を汚染する可能性がある有害物質です。
発表によると、16年度下半期の不適正処分件数は21件で、不適正処分量はドラム缶にして1837本。16年度上半期の不適正処分件数が39件、不適正処分量がドラム缶にして7662本であったことと比べると大幅に減少した結果となりました。これは、硫酸ピッチ処理基準が廃棄物処理法施行令の改正内容で定められ、16年10月に施行されたことが功を奏したといえます。
平成16年度末までに確認された不適正処分の形態の内訳を見ると、件数では、不法投棄が48%、不適正保管が49%、量では、不法投棄が26%、不適正保管が66%。
その実行者は排出事業者や収集運搬業者など複数が関与しているケースが最も多く、実行者が不明なケースも10%にのぼっていました。
なお、16年度末までに不適正処分が確認された硫酸ピッチの処理状況を見ると、全不適正処分量ドラム缶6万1794本のうち、71%が処理済み、29%が未処理の状態。
 



 16年の環境犯罪検挙件数3674件に


平成16年中の環境犯罪の検挙件数が3674件、検挙人数が5292人・338法人にのぼり、うち廃棄物関係犯罪の検挙件数が3166件、検挙人数4684人・320法人と大部分を占めていたことが、17年5月24日までの警察庁のまとめで判明しました。
事件の内容としては、軽油引取税脱税を目的とした軽油密造に伴い生じた硫酸ピッチやスラッジの不適正処分が目立った格好。この件での検挙件数は15年と同じ21件でしたが、検挙人数は171人・21法人と、15年よりそれぞれ、53人・10法人分増加。
また、産業廃棄物排出事業者を不法投棄、委託基準違反で検挙した件数も320件と15年より41件増加。産業廃棄物関係犯罪のうち、行政指導や命令をも無視した悪質事例の検挙件数も78件と15年より26件増加する結果となりました。