2004.9 [Vol.28]



 硫酸ピッチの不適正処分量、15年度急増 【環境省】

「密造」・・・。なんとも不穏で、法律違反そのもの、といった感じの言葉ですが、じつは軽油を不正に精製して販売・使用する密造問題が年々深刻さを増しています。
密造のねらいである軽油税の脱税も大問題ですが、ここで取り上げたいのは、灯油と重油を混ぜて不正に軽油を精製する際、不純物として生じる硫酸ピッチの不適切処理問題。この硫酸ピッチは、強酸性のタール状沈殿物で、有害性が強く、健康被害のほか、大気・水質・土壌汚染の原因になる可能性がある、厳重管理が必要な物質なのです。


 不適正保管と不法投棄

環境省の調査結果(平成16年9月10日公表)によると、不適正処分の件数は12年度以前が14件、13年度35件、14年度37件、15年度75件とあまり変わっていないのに対し、不適正処分量をみると、12年度以前がドラム缶換算本数で約3400本なのに対し、13年度約は5600本、14年度は約1万5500本、15年度は約2万6000本と急増傾向にあることがわかりました。
なお不適正処分量のうち、不適正保管が約63%。不法投棄が約27%となっています。 脱税と、環境汚染。どちらも黙認できない重大な問題であるだけに、いっそうの監視が求められているといえるでしょう。