2004.6 [Vol.25]



 POPs条約が発効

先日5月17日に、新たな国際条約として「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約」が発効になりました。
この条約は、安定した物性を保つものとして多用されてきたPCBやDDTなどの化学物質について、人体や環境に悪影響を及ぼす物質であるとして、製造および使用を禁止する条約です。
今回はこの発効したばかりの条約について、簡単にご紹介しましょう。


 POPsって?




残留性有機汚染物質(PersistentOrganicPollutants)のことを指し、特に下記の特徴を持った化学物質のことを言います。


有害性 発ガン性や神経障害、免疫毒性、ホルモン異常など。
低水溶性・高脂溶性 脂肪に溶けやすいため、生物の脂肪組織に濃縮されやすい性質を持つ
難分解性・高残留性 化学的安定性を求めて作り出されたため、環境中に放出されても分解されにくく、長く環境中に残留する
長距離移動性 POPsの多くは半揮発性有機塩素化合物である。そのため、空気中に蒸発し拡散し、大気循環で極地方に移動。冷たい空気によって冷やされて凝縮、地上に降下する。また、農産物や魚介類などの輸出入によっても各国に拡散する危険性がある。

今回の条約の規制対象となるのは、これらの物質の中でも、特に危険性が高く、早急の規制の必要がある12の物質が対象となりました。


 POPs条約の発効まで

これらの物質が長距離移動性を持つことから、POPsによる汚染は、各国ばらばらの対策では、効果が低く、世界的な対応策の構築が求められていました。
1997年にPOPsの規制について法制化に向けた国際交渉が開始され、2001年のストックホルムにおいて行われた外交会議にて条約の採択がされました。しかしながら、条約の発効のためには、50カ国の締結が必要条件とされており、2004年2月17日に50番目の締約国として、フランスが加わったことから、今回の発酵に至ることができました。因みに日本は、2002年8月30日に19番目に条約締結をしています。